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都築潤×中ザワヒデキ展覧会

※写真は都築氏のHPより転載
都築潤×中ザワヒデキ展覧会、そしてトークショーに行ってきた。
「これは何か起きてる現場だ!」となんだか胸がザワザワしたので感想などを…
構成は都築氏、中ザワ氏の作品を80年代、90年代、最近の作品と3部に仕切っての展示。
両氏はビットマップとベクターの描画方法の違いを、哲学の問題まで遡るという切り口で制作活動を行っている。
…とここまで書いて字面にすると難しくてなんか硬い感じがした(自分自身どこまで理解出来ているのか怪しい)ので、超噛み砕いて両氏のテーゼを説明します。
〜入学して半年が経ち、親に買ってもらったばかりのmacを触りながら話す美大生A君B君〜
A「PhotoshopとIllustratorって、どっちも絵を描くパソコンのソフトだけど、描き方(操作方法)だいぶ違くない?」
B「確かに、フォトショはピクセルでジャギが出るけど、イラレはそれがないとかね」
A「フォトショは”塗る”って感じなんだけど、イラレは線を引くってかんじなんだよなぁ〜」
B「そうそう!おれはフォトショの方がなんか描いてる感があって好きだな〜」
A「おれは線とかがシャープな質感のイラレ派だな。でかいサイズもデータ軽いし。」
B「でも、なんでそもそもこんなに違うんだろ?手描きだとおれもAも描き方とかたいして変わんないじゃん?」
A「確かに不思議だな〜、まあ、とりあえず課題やろうよ。明日講評だし。」
と、とりあえず、この2人は半年でここまでソフトの特性を理解している時点でかなり優秀だと思います。ちなみに僕は半年たった時点でレイヤーの概念もよくわからなかった。
ざっくりいうと両氏は、それぞれのスタンスでこの違いを作品にしている。(本当はもっといろんなアプローチの作品もあるのだけど…展示をみると分かります)
実際、ベクターとビットマップの問題にぶつかるのは必然的にコンピュータの登場以降(90年代〜)ということになるのですが、僕がこの展示で一番驚いたことが、2人の80年代の作品ですでにかなりイラレ的、フォトショ的な傾向があらわれていたこと。
都築氏(ベクター、いわゆるIllustrator派)
■背景が白い(モチーフをオブジェクトと認識)
■人力コピペ(数枚の作品に同じモチーフを登場させる)
■人力虫眼鏡ツール(例えば犬を描いた絵があるとすれば、そのシリーズとして犬の足をどアップでトリミングして描く)…等々
中ザワ氏(ビットマップ、いわゆるphotoshop派)
■背景がある(画面を一枚絵として認識)
■マチエールがある(絵の具を塗り込む感じ)
■稜線がないものが多い
■絵の具以外の画材をたくさん使っている…等々
今、普通にグラフィックソフトを使っている人ならば、作品を観てすぐにその違いに気づくと思います。
僕はこれらの作品をみて、デジタルとはいえ人間が作ったもので、やはりそれは手で描くことの延長で考えられているんだ!と目からウロコが落ちた。
デジタルの登場で両氏がそれぞれの問題にぶつかるのも、事後的に俯瞰してみるとすごくスムーズに理解できて、それがめちゃ面白い!
絵を描き始めたころから既にmacがある僕らからすると、なかなか実感しにくいけれど、当時コンピュータで絵を描く上で困っていたこと等を聞くとまた興味深い。
例えば都築氏は、
「Photoshopで絵を描くと四角(ピクセルのこと)が出てくる、それが嫌で、画角を大きくすると滑らかな線になるんだけど、拡大するとやっぱり四角!…絶望しました。」
一方中ザワ氏は、その四角のジャギーにマチエールを感じた。と話している。
まるでこれは、初めて使う画材ではないか。悩みが根源的なだけに話を聞いてると、ソフトの、そして絵を描くことの本質に気づけたような気になる。
イラレ・フォトショップ
線・面
動・静
色・形
コンピュータ黎明期に、グラフィックソフトの問題を2人も持っていたということだけでも奇跡的なのに、そんな少数派の中でも描画の方法論が違ってくるとは…。この二人はベクター、ビットマップを切り口にあらゆるものを2項対立化させて語ってくれるので、すごくわかりやすく、物語を感じやすい。面白い関係です。
とにかくオススメの展覧会です。
会期が短いようなので、とりいそぎ感想を書きました。
美学校で行われたトークショーも
べらぼうに刺激的な内容だったので、忘れないうちに書きたいです。
文房堂ギャラリー(東京都千代田区神田神保町1-21-1 文房堂ビル4F)
4/20(土)まで!短い!



















